2013年9月26日木曜日

インタラクティブ・インスタレーション展示技法ワークショップへ参加して


9月21日から24日の4日間、秘境祭を泣く泣く諦め、上記のワークショップへ参加した。
iamasでのアート/メディア/身体表現に関わる専門スタッフ育成事業の一環として行われているが、これがなかなか充実した4日間となった。

講師は展覧会エンジニアの金築浩史氏と西野隆史氏。日本のみならず世界の展示会で引っ張りだこで、圧倒的な信頼を持つふたりである。初日に25名ほどの参加者の自己紹介と基本的なプロの設営(補正機能を使わず、px単位でがっつりやる)を行い、2日目から最終日までで企画から設営、アーカイブまでしっかりやり切る。アイデア出しから決定までは実質半日もなく、いかにそれを実現するか、に注力が当てられた。

僕らのチームは床に空をプロジェクターで映し、じょうろを持って入り、傾けると雲が産まれ、雲が増えると雨に変わり、手を休めると虹空に変わるというものである。全てをプログラミングで処理すると、時間的に実現性が低いことから、マッピングはモニターを使ったアナログマッピングで対応した。インタラクティブが条件であったことから、プログラミングが必須かと思いきや、チームによっては完全にアナログでやりきってしまうも、このワークショップの醍醐味であった。

多くのワークショップでは参加者の心持ちはどこかお客さんのようなもので、主催者は一部店側のようで、つまり無理強いをしないのだ。では今回はどうだったか。アイデアをどうにか実現・展示することに重きを置き、途中報告を定期的に入れ、集中力を切らさずに、時にアドバイスをいれつつ、完成まで持っていく。講師の2人の立ち振る舞いは職人のようでもあり、編集者のようでもあり、素敵でございました。

アナログで行うインスタレーションは面白い。精度が高いことが前提だが、失敗時に、微笑ましい空気が産まれる。もしこれがプログラミングであれば同じようになっただろうか。単に失敗とされるかも。もちろんプログラミングの仕組みが理解した上で、これが行うことで意義があるだろうけど。

また今回スクリーンでのインタラクティブを始めて行って改めて感じたのは、インタラクティブはWiiやKinectに勝てんのかってこと。改めて今回WiiとかKinectの行為をを踏襲してるだけじゃないだろうか。赤松先生のUroboros Torchを観た時にも感じたのだが、デバイスを通す分アートはクリティカルな要素を受け取りにくい。一方、iPhone含めたデバイスはエンターテイメントと合理性に強く、インタラクティブもやっぱりエンターテイメントに強みをみせる。

身体性かぁ。アナログが面白いと思ったのはもしかしたらWiiやKinectに産み出せない部分だからなのかも。アナログ一辺倒の世界が素敵ということではなく。

反省としては、Maxで対応したけど、Processingでやればよかった。
要所要所で必要なプログラミングを選択できるようになっておく必要はあるな。Openframeworks頑張ろ。時間に余裕があれば、アナログな手法でもやってみたい。
やり過ぎると高校の文化祭みたいになってしまいそうだ。

最後に、久しぶりに学校外の人と作業するってのはいいもの。皆さん、応募してわざわざ大垣まで来てることもあり、モチベーションも高いし、非常に献身的かつ、自分の意見もいうものだから、愉しい時間を堪能させてもらった。

来月はYCAMに行けるかもしれない。
このWSでの経験はそこで少なからず役立つに違いないでしょう!


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